ガレキ複製してみた話 Part1
2020年1-2月に、柚Pさんのブログ記事を参考にしてガレキの初複製に挑戦しました。
色々失敗した点を工程順にまとめてます。
参考記事:
『フィギュア複製を徹底解説!ガレキの原型パーツを粘土埋めしてみよう!』
https://yzphouse.com/hukusei-nendoume/
目次:
- 1.今回作成した粘土埋め
- 2.用意したもの
- 3.粘土を伸ばしてベースを作る
- 4.粘土にフィギュア原型のパーツを埋めていく
- 5.パーツを埋める
- 6.湯口とパーツを繋げる
- 7.型ズレ防止のダボ穴を作る
- 8.「粘土埋めの作業修了」
1.今回作成した粘土埋め
今回の粘土埋め作業の結果です。
全長12cm10パーツを6.4cm*9.4cm4枚、3.2cm*12.7cm1枚の粘土板に埋めました。
失敗した点は以下の通りです。
①原型と粘土の境目を綺麗に均していない
②配置ミス_目立つ位置に境目(バリ)ができる
③配置ミス_空気穴を作成できない
④ダボが浅い?(0.5~1.5mm)
⑤空気穴を作成していない(後工程で修正可能)
⑥粘土の表面を水平に均せていない(精度への影響度は未検証)
2.用意したもの
原型(複製したいパーツ)
今回使用した原型です。原型自体にもいくつか失敗した点があるのですが、そちらも後日別記事でまとめます。
油粘土
記事で使用されていたほいく粘土を使用しました。今回は0.6袋を消費しました。
のし棒・めん棒
記事で紹介されていためん棒をそのまま購入しました。
塩ビパイプはカットが難しそうなため買いませんでした。
スパチュラ
紹介されていたものをそのまま購入。
粘土を伸ばすためのベースとなる板
段ボールを使用。
MDFボードはホームセンターで販売されているのを確認しましたが、加工できる腕力と道具がないため代用品で済ませましした。
粘土埋め・シリコン流しの工程では段ボールでも問題ありませんでしたが、レジン流しの時にMDFボードにしてばよかったという場面が発生しました。
回転テーブル
購入しませんでした。
型枠
記事と同じキャスティングウォールを買おうとしましたが売り切れだったため、クレオスが出しているMr.型取りブロックを購入しました。
キャスティングウォールと比較するとたぶん後処理が面倒です。使用後に1個ずつ粘土やシリコンを拭きとる作業が発生します。
そのかわり、型のサイズだけでなく個数にも多少融通が利きます。今回のように複数の小さい型を用意する場面ではMr.型取りブロックが役立ちました。
今回は1.5箱分のブロックを使用しました。
3.粘土を伸ばしてベースを作る
作業前に粘土を温める
こたつもドライブースもなかったので温めませんでした。めん棒で強引に押しつぶせば伸ばすことはできました。
粘土を均等に伸ばす
今回失敗したポイントです。手順自体は記事にならって、段ボールの上に粘土を伸ばす→「 十 → ✖ 」の交互に均す→型枠の大きさにカットする、を行いました。
しかし大体均一になったな~くらいの所で伸ばすのをやめてます。不均一であったことだけが原因とは限りませんが、複製時に大きなバリができました。
4.粘土にフィギュア原型のパーツを埋めていく
湯口
同じく100均のタピオカ用ストローを買って使用しました。
記事で使用しているものより若干太めだったため、縦にカットを入れて丸め、マスキングテープで止めたものを使用しています。
湯口埋め自体は、アタリをつける→粘土を掘る→ストローを配置して埋めるで無事できます。
5.パーツを埋める
手順通り、パーツを配置してあたりをつける→スパチュラで掘る→埋める、でクリアできます。
粘土を掘るときは、粘土自体に手を添えてはだめです。せっかく平面にしたのに指の跡がついたり、粘土板全体の形状が歪んだりします。
原型の周りについている粘土
今回の失敗ポイントです。
粘土と原型の隙間を埋める際に、原型に粘土がへばりつくことがあります。このへばりつき部分を綺麗な平面に均す必要があったのですが、放置したままシリコン流しを行ってしまいました。
平面にしていないと何が起きるかといいますと、シリコン型にピラピラができます。
パーツのきわに薄いピラピラした部分ができています。このピラピラは不安定で動きやすいため、レジン流しの際に問題になります。
この状態のシリコン型による複製の結果です。ピラピラ部分が少し中に食い込んだ状態でレジンが固まり、ピラピラの跡が残っています。
もともと型の境目はバリができるので綺麗になりにくい箇所でもありますが、同じ境目でもピラピラがないと比較的綺麗になります。
空気穴
ここも失敗ポイントです。
空気穴を考えずにパーツを配置し、その結果逃げられなかった空気によりパーツに穴が空くという結果になりました。
基本的に、レジンの流れがV字になるパーツには空気穴が必要になります。
6.湯口とパーツを繋げる
プラ角棒の3mm, 5mmを準備しました。ねんど板が小さかったため湯口に使用したのは3mmのみです。
後工程の修正作業でわかったことですが、空気抜き用の通路は1~2mmで十分でした。
空気抜き用の通路が太いとできるバリも大きいため、次回はなるべく1~2mm程度の細さにしようと思います。
7.型ズレ防止のダボ穴を作る
型ズレの恐ろしさを知らなかったため、適当な位置にダボを作っています。5mmの角棒を使用しました。
深さは0.5~1.5mmです。
シリコン型ができた後に合わせてみたところ、この深さでもきっちりダボがはまっている感覚はありました。しかし実際複製すると型ズレしたパーツもあったため、ダボの位置・数・深さが甘かったようです。
次回は2mmの深さで作成する、パーツの周りにも3mm角棒ダボを作る、を試したいと思います。
未解決事項
ダボ用の角棒を粘土に押しつけると、ダボ穴の周囲にまで圧力がかかり、せっかく均した平面が崩れてしまいました。
綺麗に平面を保ったままダボを作る方法ってあるんでしょうか。
8.「粘土埋めの作業修了」
正直ねんど埋め自体の難易度は高くありませんでした。道具と材料を揃えれば、できることはできます。ただし丁寧にやる・綺麗にやるとなると話は別かもしれません。
この工程の丁寧さが複製の精度に最も影響するため、焦って雑にやると複製後に泣きをみました。時間に余裕をもって丁寧にやりましょう(自戒)。
Part2はシリコン流しについてです。(2/17公開予定)